とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, January 29, 2018

"N"か"O"か?

三ノ輪にある土手の伊勢屋の元五代目?(谷原 秋光さん)が浅草で手がける天丼屋「下町天丼 秋光」に行ったときのメモです↓

-天丼 - ロ : Tendon - RO (1,900 JPY)-
-RATING- ★★☆☆☆
-REVIEW-
天タネは、穴子一本 / イカのかき揚げ / 海老一本 / 野菜。野菜はししとう。海老がプリンプリンで瑞々しい。穴子はフカフカでいい感じの力強い香味。イカは柔らかく弾力に富む。
衣は薄く、サクッと揚がっている。甘じょっぱいタレは旨く、天婦羅にBest Match!
はっきり言って、天婦羅はとても旨い。
でも、ご飯が全然ダメ。べっちょりしていて、折角の天婦羅の旨さを台無しにしている。米粒も小さい感じ。
天婦羅は★★★★★、天丼として★★☆☆☆
丼もの屋で飯が不味いのは致命的。悔い改めて欲しいと思いました。


閑話休題


こんな文献を読んでみました↓

N- versus O-alkylation: Utilizing NMR methods to establish reliable primary structure determinations for drug discovery
Bioorg. Med. Chem. Lett., 2013, 23, 4663-4668.

ところで、例えばピリドンなんかをアルキル化した場合、N-AlkylationとO-Alkylatiotionのどちらが起こっているのかといったことが問題になるかと思います。


まあ、単純なピリドンくらいであれば、N- versus O-の判定はFT-IRが有効かもしれません(C-O伸縮振動 〜1640 cm-1)。しかしながら、複雑な化合物になってくるとIRピークが重なったりして判定がつかなくなることもしばしばでしょう。

そこで、著者らは、ピリドン類に限らずN-アルキル化とO-アルキル化が問題となるな官能基を有する化合物の位置選択性を判定する方法を提案しています。

それは、

Method 1: HMQCと HMBCで1H-13Cの結合をみる
Method 2: ROESYで1H-1Hの空間的距離をみる
Method 3:13C NMRの化学シフトを比較する (HSQC測定が便利)

の三つのうち、少なくとも二つを組み合わせることで正確に置換位置 ("N-" or "O")を決定することができるというものです。

ボク的に興味深いのは、13C NMRの化学シフト比較で、本報でも8つのN- versus O-の組み合わせに対して多くの紙面を割いて紹介しています↓


括弧内の数値はACD/NMR Predictorsで計算させた数値です。昔から13C NMRの計算値は実測値と良く合ってたけど、ドンピシャですね。で、新しくできた結合の炭素のケミカルシフトは、O-アルキル体がより低磁場に、N-アルキル体はより高磁場に現れ、その差は少なくとも10 ppm以上あります。プレリミナリーな構造決定には13C NMRの化学シフトの値が大きな威力を発揮するんではないでしょうか(HSQCで測定すればサンプル量も節約できるし)。

以上、二流大出のテクニシャン(研究補助員)のNMRメモでした。


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