とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, February 28, 2010

Kindle for Mac

昨日、ちょっと寂れてしまったショッピング•センターの内に入っているスタバに行って、新作のさくら クリーム フラペチーノを堪能してきました(ここのスタバでアソシエイツが着用していたエプロンが色あせていて、少し失望した)。

桜の香味と塩味が効いた、ミルクテイストたっぷりの美味しいアイス•ドリンクに仕上がっていると思いました。

閑話休題

Kindle for PCがリリースされてから久しい今日この頃。先頃、Kindle for BlackBerryも「Available now」となったというのに、Mac版は「Coming soon」のままで、どこ吹く風といった感じです。

悔しいのいで、コンキチは勝手にKindle for Mac環境を構築して、Kindleライフを楽しむことにしました。

具体的には、WineBottlerというWINアプリを動かすことにできるソフトをインストールして、Kindle for PCを動かしているという訳です。

WineBottlerのダウンロードはここから↓
http://winebottler.kronenberg.org/

ちなみに、動作は軽快はっきり言って、Kindle for Macがリリースされなかったとしても全く問題ナッシングです↓


でもやっぱり、Macユーザ-としては、ネイティブアプリが欲しいなと思う、二月末日の二流大出のなんちゃって研究員の休日、昼下がりのひとときでした。

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Sunday, February 21, 2010

電子申告完了

先ほど、e-Taxにて所得税の確定申告電子申告をしました。確定申告歴8回目のコンキチは、これまでは国税庁のWeb Siteで申告書を作成して、PDFファイルをプリントアウトし、添付書類とともの税務署に郵送していましたが、それに較べて電子申告は、添付書類のコピーとりやら、郵送の手間やらが省けて大分楽ですね。

ただ、住基カードをつくったり、公的認証の手続きしたり(ここまでで1,000 JPYかかった)、(自腹で)専用端末を用意したりしなければなりません。

ちなみにコンキチは、SONYのPaSoRiを使って申告しました。ちなみに、ソニーのリーダーは、Mac非対応なので、Boot CampのWin XP環境で申告してみました(コンキチはEdyのヘビーユーザーなんですが、同様の方法でPaSoRi経由でEdyをチャージしています)。

コンキチの使ったリーダーはこれ↓



それにつけても、お役所のWeb Siteってやっぱり使いづらいよね、民間と較べて(競争は皆無だからね)。でも、入力のガイダンスはなかんかですよ。税務署の特設会場で申告書の書き方を教えてくれるヘッポコ職員なんかより全然良いです(5年くらい前、コンキチは逆切れされたことがある)。

あと、今回の所得税は2,009円の還付でした。

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四兆七千億分の一の憂鬱

海堂尊「四兆七千億分の一の憂鬱」を読了しました。この小説は、短編で、「このミステリーがすごい! 2010年版」に収録されていて、桜宮サーガでおなじみ桜宮警察署のデジタルハウンドドッグ(電子猟犬)こと加納達也警視正とその手下1号の玉村誠警部補のコンビが活躍する作品です。

テーマはズバリ、DNA鑑定。タイトルの四兆七千億分の一とは、最新のDNA鑑定におけるDNAの一致する人間の出現する確率です。ちなみに、人類の人口は65億5千万人弱(see http://arkot.com/jinkou/)。よって、DNA鑑定における鑑定結果は、確実に個人を特定できるというわけです。

で、このお話の要諦は、鑑定結果は確実であっても、そこで思考停止してはならないという、至極当たり前のことです。

例えば、配偶者が殺害されたとして、その体内から他人の体液が検出されたとして、その体液のDNA型があなたのものと一致したからといって、それだけではあなたが犯人と断定される言われはないというようなことです。

ミステリというより、人生訓的な作品に仕上がっているかなという印象を受けました。

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Sunday, February 14, 2010

福家警部補: コロンボ、古畑任三郎の系譜

今年は、年初から有機合成のお勉強はそっちのけで、ミステリ小説を貪っていました。重点的に読んだのは、大倉崇裕の作品で、「三人目の幽霊」、「七度狐」、「やさしい死神」、「白戸修の事件簿」とかを読んでいました。で、そういった大倉作品の中でも一押しだったのが、「福家警部補の再訪」です。


この本は、「福家警部補の挨拶」に続く、福家警部補シリーズの二作目にして最新刊です。で、この福家警部補なんですが、所謂「倒叙モノ」というやつで、初めに犯人の犯行が描写され、その後、探偵(役)が犯人を追い詰めていくというスタイルのミステリです。有名かつ代表的な「倒叙モノ」というと、刑事コロンボや警部補古畑任三郎がありますが、福家警部補はそれらの正統な後継といってしかるべき倒叙モノミステリに仕上がっているのです。まさに、系譜を継ぐものです。

ところで、倒叙モノの代表格であるコロンボや古畑が大成功を収めたのは、探偵役の強烈な個性(キャラ)に頼るところも大きいとコンキチは考えています。クセがあり、かつ憎めない愛されるキャラ設定がクリティカルだと思うのです。そういったキャラ立ちの良さも福家警部補は備えています↓


福家警部補は、

(下の)名前は設定されておらず、捜査一課の(当然)警部補。身長152cm(小柄)で、髪はショート、縁なしの眼鏡をかけている。「刑事に見えない」と良く言われる。少しくらい寝なくてもケロッとしており、徹夜が続くのも構わない。酒にも強い。関係者が漏らしたほんの小さな矛盾も聞き逃さず、人の顔と名前は一度で覚えることができる。

というスペシャルなキャラクターを備えているのです。


ちなみにこの福家警部補なんですが、以前(2009年1月2日)NHKで1回だけスペシャルドラマとして放映されたことがあり、そのときの主演(=福家)は(コンキチの大好きな)永作博美(超可愛い)で、それが原作の福家警部補のキャラに恐いほどハマっていて良かったです。

どうです?あなたも福家警部補に興味が湧いてきましたか?

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Saturday, February 13, 2010

アニマルスピリット

アニマルスピリットを読了しました。



(いま流行りの)行動経済学の本です。ところで、書名にもなっているアニマルスピリットとは、安心、公平さ、腐敗、貨幣錯覚、物語だそうです。で、こういったアニマルスピリットが、時として、人を(経済)非合理的に振舞わせることになる源泉になるのです。

で、コンキチがこの本を読んで最も印象に残ったアニマルスピリットのファクターは、ズバリ、貨幣錯覚です。

大衆はインフレ率をちゃんと織り込むことができないということです。

つまり、「実質」ではなく「名目」しか眼中にないということ。物価スライド制とかそんなの関係ねぇって感じです。

ちなみにコンキチは、そういった大衆の盲目性を目の当たりにしたことがあります。それは、小泉政権初期のデフレ経済下、(コンキチの大嫌いな)労組の職場会で、次節の要求を話しあうことになりました。コンキチは、所謂ベア(ベースアップ)とは、賃金におけるインフレ調整機能だと考えていたので(実際には全くそうなっていないが)、ベースダウンすることを主張しました。デフレ下で、要求する側自らがベースダウンを切り出せば、ベアのインフレ調整機能としての役割は確固たる地位を築くことになる、そう考えたのです。そして、景気浮揚時にはなんの問題もなく、システマティックにベースアップが実行に移され、結果、実質賃金(購買力)の安定に寄与するという至極あたり前な主張をしました。しかしながら、120%歯牙にもかけられませんでした。

ま、そんなもんなんでしょうね。時の政府も、貸金業規制法改正とか、派遣規制とかの愚策にご執心(とまではいかないか)であったようだし。物事の表層しか見ていないのだ。

皆さんも本書を読んで、アニマルスピリットを学んでみませんか?大衆の非合理性を理解することができるかもしれませんよ

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DBUのチカラ

こんな文献を読んでみました↓

DBU Catalysis of N,N′-Carbonyldiimidazole-Mediated Amidations
Org. Lett. 2010, 12, 324-327.

脱水縮合反応によく使われる試薬の一つにCDIがあります。で、今回読んだ論文は、CDIをつかった脱水縮合をDBUが促進するというお話です。

上記反応をエンハンスするadditiveとしては、HOBt (1-Hydroxybenzotriazole), NO2-HOPry (2-Hydroxy-5-nitropyridine), Im・HCl (Imidazole hydrochloride)などがあり、特にHOBtが有効です。が、高いし、安全性にも問題があります。

で、そんなadditiveにDBUを試してみたら、HOBtと同等のエンハンス効果が確認されたということだそうです。


0.5 eq.のDBUの使用で、71-93% Yield (7 examples)です。

で、各種additiveのエンハンス効果は↓

R=Phで
HOBt, Im・HCl > NO2-HOPyr, DBU >> No Additive, DMAP > i-PrNEt2

R=4-CN-C6H4
DBU, HOBt >> Im・HCl > No Additive > others

R=1-methylbenzylで
HOBt > DBU > NO2-HOPyr, Im・HCl >> No Additve, i^PrNEt2, DMAP


ところで、この反応は当然CO2が発生します。で、著者らが詳細にサーチしたところ、このCO2にも脱水縮合を促進する効果があることが分かりました。


で、ここで面白いのが、エンハンス効果がこんな感じになることで↓

DBU > CO2 > No Additive > DBU+CO2

あと、著者らが提案する触媒サイクルです↓


DBUが求核的に働くというのがミソですね。

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Transesterification of Boronate

最近、通勤電車の中で椎名林檎の歌で気分を高揚させているコンキチです↓



ところで、最近、こんな論文を読んでみました↓
Synthesis of Ortho Substituted Arylboronic Esters by in Situ Trapping of Unstable Lithio Intermediates
Org. Lett. 2001, 3, 1435-1437.


FG
LTMP
LDA
CO2Et
92%
0%
CN
61%
0%
F
98%
87%
Cl
96%
3%

(FG=CO2Et, CNのときは、N,N-diisopropylbenzamideのみが生成する)

まず、電子求引基で置換された芳香環をortho-リチオ化して、B(OiPr)3と反応させた後、NH4Cl aq.でクエンチし、ボロン酸エステルとします。で、得られたエステルをトルエン中、室温でジオールとエステル交換することで、環状ボロン酸エステルを得るという反応です。

コンキチは、鎖状のボロン酸エステルは、aqueous workupであっという間に、加水分解されてしまうと思っていたのですが、塩安でクエンチすれば、鎖状でもそこそこ嵩高ければ頑張れるんですかね?

ところで、ボロン酸の環状エステルだったら、pinacol boronateが一般的と思います。なのに、なぜ、2,2-dimethyl-1,3-propanediolなのかなあと思ったのですが、その理由は「値段」のようです。試薬グレードですが、TCIで↓

2,2-dimethyl-1,3-propanediol 25g/ 1,600 JPY, 500g/ 3,100 JPY
pinacol 25g/ 6,500 JPY, 500g/ 51,900 JPY
cf.) 2-isopropoxy-4,4,5,5-tetramethyl-1,3,2-diojxaborolane 5g/ 4,900 JPY, 25g/ 13,200 JPY

あと、PhMe中、diol (1.2 eq.), rt., overnightでエステル交換が進行するの、コンキチ的にはけっこう驚きです。

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Sunday, February 7, 2010

定期昇給という丁稚システム

最近、労組は定昇維持にやっきなようですね。なんかププッて感じです。そもそも、毎年、存在する(在籍している)だけで給料が一様に増えていくというシステムは正常なのだろうか?

このシステムは、スタートは皆雑巾がけからという丁稚奉公に似ているようにコンキチには思えます(丁稚システムについては、その実際を知らないのでイメージです)。

つまり、最高学府で学んでも、(古典的な日本的)企業では、雑巾がけからはじめなければならないということ。で、雑巾がけから、お使いとかを経て少しづつステップアップしていくんですよ。

このシステムは、発展上にあり、目指すべき先行者が存在する社会では有効な戦略だったのかもません。だって、先行者の真似すればいいんだから、突出した頭脳なんて、そんなの関係ねえ。何も考えずに、人海戦術でスクラムくめる人材が必要なのだ。

しかし、機械化が進み、社会が成熟し、自らが新たな発想で新たな価値を切り開いていくことが要求され社会では、才能をスポイルする丁稚システムは要求されるタスクを十分にこなすことができないかもしれない。

だた、既成のシステムの中で、一個人が丁稚システムを打倒するのは難しいと思う。なんの努力や研鑽などしなくても、存在しているだけで、オートマティカリーに給料が上がっていくシステムには、凡人にとっては贖い難いものがある。

しかし、労働と賃金の関係を真剣に考えれば考えるほど、定期昇給といったシステムを合理的に説明することは困難なように思います。つまり、昇給分だけアウトプットも定期的にあがっていかなければならないわけです。そして、破壊的イノベーションや人事異動によって、自らが保有するスキルが陳腐化したり、無価値なものになった場合にその労働-賃金ギャップは最大化する、しかも決定的に。

よくサヨク系政治団体は、正規・非正規労働の文脈で、同一労働同一賃金なるものを声高に叫ぶことがあるけれど、もしそれを真に具現化しようと思うのならば、所謂正社員の、職種やアウトプットにかかる根本的な労働条件を抜本的に見直していかないいけないことになるんだろうと思います。しかしながら、定期昇給の恩恵を十二分に浴びてきた非熟練労働者にとっては、その既得権益に対して大鉈が振るわれることになるかもしれず、その場合、大きな抵抗が生じるでしょう。人は公正・公平といったものよりも、現状維持や既得権といったものを重んじる生き物だから。

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