とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, December 21, 2008

クルーグマン

2008年ノーベル経済学賞を受賞したポール R. クルーグマン教授の「クルーグマンの視座―『ハーバード・ビジネス・レビュー』論考集」という本を読了しました。



この本は、クルーグマン教授がハーバード•ビジネス•レビューに書いた経済論文(3本)と、DIAMONDハーバード•ビジネス•レビュー編集部によるインタビューをまとめたものです。

コンテンツはこんな感じ↓

1) How Fast Can the U.S. Economy Grow? (1997) アメリカ経済に奇跡は起こらない
2) A Country is Not a Company (1996) 国の経済は企業とどう違うか
3) Does Third World Growth Hurt First World Prosperity? (1994) 第三世界の成長は第一世界の脅威となるか
4) DHBR Interview: The Misunderstanding of Chinese Economy (2004) 中国脅威論の幻想

で、コンキチが一番感銘を受けたのは



A Country is Not a Company (1996) 国の経済は企業とどう違うか


です。


具体的には、経営戦略と経済政策には根本的な相違があるということ。

つまり企業経営はオープン•システムだが、経済政策(国家運営)クローズド•システムであるということ。
また、システムの違いにより、企業はポジティブ•フィードバックが強く働き、国民経済はネガティブ•フィードバックが強く働く傾向があるということ。

コンキチなりに咀嚼したところを述べれば、企業経営は他社を出し抜く競争戦略に基づいて運営すればよいのだろうが、国家運営において一部の産業をプッシュすると、他産業のパイを奪う事に繋がる。企業は弱肉強食の強者の論理が通用するが、国家運営では敗者を最小化することが重要ということだろうか?国家運営の見地に立つと、企業(産業)の競争戦略はあ部分最適でしかないように感じました。

ということは、我が国の総理大臣が企業経営の経験があるということは、なんのウリにもならず、むしろ国家の経済運営においては害悪になる可能性が高いのかもしれないということ軽く暗澹たる気持ちになってしまいました。

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