2008年2月25日月曜日

香りのスーパースター (1)

趣味「晩酌」のコンキチです。おしなべて、好き嫌いなくよく呑みます。

以前(何年か前)、NHKで(コンキチの大好きな)甲州ワインの特集をやっていたのをビデオに取っておいたのですが、それを観返してみました。折角なので、そのビデオの内容をメモしてみようと思います。

まず、「甲州」って何?と思う人もいると思うので、その簡単な解説から↓

「甲州」は日本古来のブドウ品種で 、1300年前の奈良時代から日本で栽培されています(由緒正しい品種なのです)。甲州種のワインは明治になってから造られたそうで、食用・ワイン用兼用だったそうです。ちなみに甲州は搾りすぎると苦味がでるとか。


最近(といっても何年か前だけど)、パーカーポイントで有名な著名なワイン評論家であるロバート・M・パーカー・Jr.が、甲州種から醸造された辛口白ワインに87+(Extremely good)というアジアではじめてとなる高ポイントを付与しました。

←これがロバート・M・パーカー・Jr.のテイスティングだ!!!!!
超真剣な顔つきです。

高評価をGETしたワインは中央葡萄酒(株)の「KOSHU Cuvée Denis Dubourdieu 2004」(多分)。パーカー氏はこのワインの味を、



香りに幅がありとても良い
切れが良くてとても自然な味


と評して絶賛していました。



ところで、評価の高い優れたワインには、香りのスーパースターと評されるような卓越した香りがあるそうです。で、この甲州ワインの場合には、香りのスーパースターは、グレープフルーツ様の「柑橘系の香り」なのだそうです。


ちょっとワインに興味のある人は「甲州きいろ香」なんていう銘柄をきいたことがあるかもしれませんが、 甲州ワインにはメルシャンも着目していて、件の柑橘の香りについてボルドー大二大学との共同研究によりキー成分(化合物)を特定しています。

それは↓


3-Mercaptohexan-1-ol (3MH)


という硫黄化合物です。構造を見ればすぐ気付きますが、キラル化合物で、両エナンチオマーの香気特性と閾値が調査されていて、

●(R)-体
閾値: 0.05ppb。
distinctly weaker, showing only sulfury and herbaceous odor impressions (Werkhoff, et. al.)
fruitier, with a zesty aroma reminiscent of grapefruit (Tominaga et. al.)

●(S)-体
閾値: 0.06ppb。
interesting exotic and tropical fruit notes, fruity, juicy, tropical fruits, grapefruit, black currant, buccu, mango, guava (Werkhoff, et. al.)
more of passion fruit (Tominaga et. al.)


という感じだそうです。
cf. http://www.leffingwell.com/chirality/mercaptohexanol.htm

なんか3-Mercaptohexan-1-ol (3MH)にとても興味が湧いてきました。

もうちょっと3MHについてサーチしてみますかね、次回以降のブログで。


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