2009年8月22日土曜日

ネガティブ•ウォー

ゲノムの方舟というSF小説を読了しました。











お題はズバリ、


人口問題


地球人口の野放図な爆発的増加は、いずれ水や食料問題、エネルギーなどの略奪(戦争)を引き起こすと思われ、世界人口の制御が必要になる。

特に問題なのは、開発途上国の人口増加で、医療技術の供与や衛生インフラの整備に伴う少死と、文化的な理由で避妊を拒むことに起因する多産(多産少死)。

で、対策がこれ↓

a) リプロダクティブヘルス•ライツ(性と生殖に関する健康、権利)
途上国の女性の地位の向上によって人口を減らそうという最も人道的な人口抑制策。1980年代からWHOにより提唱されている。ソフト•ランディング。

b) ネガティブ•ウォー (消極的生物兵器戦争)
先端バイオ技術を使わせないことによって、大勢の人の生命や健康を奪うこと。「特許権による保護→裏薬品価格の高騰」が典型。それから、情報非公開による新薬開発の遅れがある。

c) ポジティブ•ウォー (積極的生物兵器戦争)
先端バイオ技術を駆使して、細菌やウィルスを「改良」して造った生物兵器を積極的に用いて、大勢の人の生命や健康を奪うこと。かなりのハード•ランディング。


人口問題は、人の最も基本的な権利である、人の生死を制御することに係る問題であるため、おそらく(薄っぺらい)道徳上の見地から、あまり声を大にして発言するのは憚られるのかもしれないけれど、快適な地球生活をエンジョイするためには、人口の制御というのは、いずれ必要となると思います(っていうか計画出産工作とか既に実施されている)。

地球規模でみると、あやゆる天然資源はコモンズであり、人口爆発は共有地の悲劇を引き起こす。死活問題に直面すると人間の理性なんて木っ端微塵に吹き飛ぶことは必死でしょう。


ところで、上に挙げた人口抑制策ですが、リプロダクティブヘルス•ライツは彼の国の国民を真に納得させたり、そういった機運を醸成させなければならず、対策としては時間がかかり、ヤワイ。ポジティブ•ウォー (積極的生物兵器戦争)は、はっきり言って大量虐殺だ。ネガティブ•ウォー (消極的生物兵器戦争)も褒められた策ではないけど、ネガティブ•ウォー (消極的生物兵器戦争)を軸にして、リプロダクティブヘルス•ライツとのトレード•オフ戦略で活路を見いだせないかななんて妄想しています。

それにつけても、ネガティブ•ウォーっていうコンセプトは凄いね。コンキチの心の芯にジャストミートっていくらいセンセーショナルな考え方と思った二流大出のなんちゃって研究員でした。

2009年8月16日日曜日

Framework of Redox Economy (6)

夏休み最終日。久しぶりにジョギングしたら、既に超絶筋肉痛のコンキチです。

さて、

Redox Economy in Organic Synthesis
Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 2854-2867.

のメモの続きです(最後です)。

Redox Economy in Process Research

プロセスケミストのお仕事のお話です。プロセスケミストは、ターゲットを実機で製造しなければならないので、必然的に、アトムエコノミー、ステップエコノミー、レドックスエコノミー、あとエコノミーを最大化することに注力することになります。

ということで、以下エクセレントがプラクティカル•シンセシスの紹介です。

#1 Process Studies on GW475151



Org. Process Res. Dev. 2001, 5, 37-44.


クリエイティブなisohypsicアプローチと評されている官能基化されたオキサゾールの構築法です。レドックス反応による複素環構築ではなく、出発物質に必要な酸化状態を付与し、骨格形成を通して酸化状態を移転(oxidation state transfer)させている。

#2 LY300164

左が探索合成ルートの改良版(14% overall yield)で、右がプロセスルート(55% overall yield)。

#3 BMS-180291 intermediate



最初の合成法。8 redox manipulations, 3% overall yield。最終中間体のカルボン酸の酸化レベルを出発物質の無水マレイン酸に備わっている。


プロセスルート。


それにつけても、プロセスケミストってスマートが合成ルートを考えるなあと思いますね。


Suggested Further Reading

a) cylindrocyclophane A, F
J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 4984-4985.

b) diazonamide A
Angew. Chem. 2003, 115, 5111-5116; Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 4961-4966.

c) tetracycline
J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 8292-8293.

d) welwitindolinone A
J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 15394-15396.

e) trichodimerol
Angew. Chem. 1999, 111, 3762-3766; Angew. Chem. Int. Ed. 1999, 38, 3555-3559; Org. Lett. 1999, 1, 1503-1504.

f) dictyodendrin B
J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 11620-11621.

g) acutiphycin
J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 15106-15107.

h) fludelone
J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 2899-2901.

i) transition metal catalyzed cross coupling, direct bond formation without the need for prior functionalization
Chem. Rev. 2007, 107, 174-238.


Putting Redox Economy to Practice

全合成にどんな風にレドックスエコノミーの考えを適用するかということですが↓

a) redox-neutralな試薬を探す
例えば、アルコールを酸化した後、還元アミノ化するオラディッショナルな2段階合成に対するIrが触媒するアルコールのtransfer reductive amination。

b) 出発物質をちょっと変えて、レドックス•エコノミーを戦略的に組み込む。
例えば、アルデヒドを出発物質にしてアリルアルコールを合成するのに対して、クロスメタセシスやアリル位の酸化を使う。

c) 官能基の最適な導入を熟慮し、保護が必要となったり、酸化状態の調整が必要となる選択性のない反応を避ける。

d) connectivityの検討、先例のない逆合成による結合切断へのチャレンジ。
こういった試みが、出発物質や目的物に酸化レベルを過度に変えることなく、合成計画を劇的にシンプルにするそうです。
psychoyrimineの全合成におけるdirect indole-aniline couplingがその好例だとか。


こんな感じのようです。

レドックスエコノミーって、(恥ずかしながら)コンキチにとってこれまでノーマークなコンセプトだったので、とても勉強になりました。レドックスエコノミーを突き詰めていくと、ステップエコノミーやアトムエコノミーの改善にもつながっていきますね。そういった意味で、レドックスエコノミーを考えることは意義が大きい。そんな風に感じました。

明日から文献読むときは、レドックスエコノミーを考えながら読むようにしようと思います。


ポチッしてもらえると助かります↓

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2009年8月15日土曜日

錬金術

なんか、二週間後くらいに衆院選挙があるらしいですね。コンキチ的にはいろいろジレンマを感じています。まあ、なるようになれってなけっこう投げやりな感じです。きっと民主党が政権を奪取するんでしょう。

マスゴミはこぞって経済政策に焦点を当てているように思うのですが、自分的には経済政策なんて余計な事やらなくて結構的な気持ちです。政治屋(官僚?)が策定する政策が産業育成の足をひっぱってきたんだ的なことを、ポーター教授や大前研一が著書にしたためてる現実を鑑みると、政府の経済(産業育成)•財政政策は期待していません。

っていうか、ドブ板選挙とか言って、政策能力には全く関係のない人気取り作戦に夢中になっている政治屋(と我々大衆=選挙民ともいう)に効率的な経済(産業育成)•財政政策を期待する気にはなりません。


前置きが長くなりましたが、コンキチが重要と思う政策は次に二つです。

一つ、国防
一つ、教育

で、今回は教育に関して書きます。

各政党、教育政策なるものをマニフェストに掲げてきましたが、自分的にはかなりガッカリです。まあ、政治家になる人の多くはエスタブリッシュメントだから(偏見?)かもしれませんが、貧乏人の気持ちが全く分かっていないような気がする。なので、貧乏人の家に生まれたコンキチ的には殆ど評価できませんね。

ここで、貧乏少年だったコンキチの考えを軽く述べさせてもらいます↓

ズバリ、究極の教育政策は

国(公)立大学の学費をムチャクチャ安くする

ことです。

コンキチが大学に入学した時分は、国立大学の入学金は二十数万、年間の授業料は四十数万で、私大よりはけっこう安いものの、かなり高くなっていた。貧乏人の家に生まれたコンキチは、当然私大への入学は不可能(だから受験しなかった)、国立大しか選択肢がなかった。しかも、浪人なんて論外だ(因に、合格後も住居は月6千円(食費抜)くらいで生活できる寮生活)。

なので、比較的廉価に高等教育を受けれる国立大の存在は、勉強(していい職に就いて経済的にそれなりに裕福になること)への猛烈なインセンティブになった(といっても言うほど勉強しなかったので二流国立大にしか入れなかった)。

まあ、腐っても国立大(の大学院修士課程)を卒業したので、おかげで今では三十代半ばで、今年の見込み年収は700万超で、少なくとも経済的に中流以上にはなれていると思う(育ちは悪いけどね)。


ハッキリ言って、教育の機会というのはチャンスだ。もし、公平に教育の機会が与えられたとしたら、貧乏人は下克上するチャンスが猛烈に高まる。

よってコンキチは国立大の授業料を限りなく安くすることを切望します。あと、私大はそんなこと全くしなくいていい。私大生への経済的支援は全く必要ないと思います。だって、バカだ大学に行ったって箸にも棒にもかからないんだから金の無駄。早大とか慶大とか理科大とかいい私大もあるけど、そんなところは金持ちの子弟が行けばいい。貧乏人は無理して私大に行く必要はないんだ。


そんなふうに思いますね。貧乏人の家に生まれた人間としては。このブログに書いたようなことが貧乏人の子弟のインセンティブを喚起すると思うな。
(っていうか、カタカナの訳分かんない学部•学科とかあって、AO入試とかいう意味不明な選抜方式を過分に採用しているバカだ私立大学って存在価値ゼロでしょ。大学(カタカナ学部•学科)は学徒の社に戻るべきだ。象牙の塔と揶揄されていた時代が懐かしい。)

貧乏人にとって、


教育は究極の錬金術だ


少なくともコンキチはそう思います。

無駄な道路の真実?

帰省シーズンの今日この頃。コンキチの家から実家までは400km以上あるのですが、一般道の走行距離は僅か2km未満。しかも、高速もおしなべて空いていて快適です。まるで、コンキチのためにあつらえたような道路達です。とまあ、いかにも帰省する気満々なイントロですが、今シーズン、コンキチは一人お家で(悠々自適な)お留守番です。

さて、コンキチの帰省ライフがこんなにも快適なものになっているのはどうしてかというと、それは一重に無駄な道路のおかげです。

コンキチの実家は、人口1万人にも達せず、電車が通るが止まらない(駅がない)といった過疎の街です(最近合併され「市」になりました)。なので基本的に実家周辺(半径40kmくらい)の一般道は(ほぼ)常にすきすきです。それなのに、過疎地の近傍に高速ができた。一般道が空いてるんだから、当然、高速は渋滞知らず。そして、無料区間が30-40kmくらい?あって、市街地に車で移動するのに非常に重宝します。余談ですが、数年前にできたイオン(このイオンのせいで、駅周辺の商店街はシャッター通りと化し、WBSに取り上げられました)のすぐ脇にインターがあって便利この上ありません。まあ、つまるところ、


典型的なムダな道路ですね



コンキチは少し前まで上述したよな非効率で「ムダ」な事業はなくしていくべきなんてことを思っていました。しかしながら、果たしてそうなのかと最近思います。というのも、非効率的なものを排除し、合理性を上げ、効率を追求していくと生産性が上がると思います。で、生産性が上がると、単位アウトプット当たりの人員(雇用)が減少していく。

合理化にともない必要なくなった人員(雇用)を、その事業の拡大であったり、新規事業を含めた他の事業で吸収できれば問題ないのかもしれないが、それが不可能な場合は、


合理化により雇用が縮小する


と思います。


ムダな道路や箱モノを造るといった非効率的な行為は、あえて生産性を下げることで雇用を確保する施策の一環なんじゃないかななんて考えています。


非効率的な労働集約的産業が雇用維持には必要なのだ


なんてことを妄想する二流大出のなんちゃって研究員なのでした。

タイムマジック

前回(see http://researcher-station.blogspot.jp/2009/08/blog-post_02.htmlに続いて、最近ハマってる「ラーメン発見伝」からの心にとまったフレーズを紹介します。

で、今回のお言葉はコチラ↓

第二弾

「1時間が30分より長いとは限らない」。
by 芹沢達也 (「ラーメン発見伝 7」)

これは飲食店における客の待ち時間に関する文脈ででてきます。具体的にどういうことかというと↓

ファミレスの接客マニュアルにはこういうのがあるそうです。
一つ、「客の回転が良過ぎて厨房の作業がオーダーに追いつけなくなった場合、客が帰ったテーブルの食器類はあえて片づけないようにせよ」
一つ、「そして、新規の客はテーブルに案内せず、厨房が立ち直るまで、待ち合いスペースで待たせるようにせよ」

客の心理として、店の外や待ち合いスペースで待っている間は自分はまだ客ではないと考えるそうです。
一方、いったん客席に通されると、客としての自覚が喚起され、なんのサーヴィスもされすにほったらかしにされるのは不愉快という気持ちになる。


こういうことなんだそうです。


ちなみに自分、学生時代に某飲食チェーン店(東証一部上場)でバイトしていたことがありますが、上記マニュアルはありませんでしたね(もう13年くらい前の話かな?)。まあ、だから赤字垂れ流しているのかもしれませんが。

2009年8月14日金曜日

Framework of Redox Economy (5)

先日、蓮玉庵(池之端の蕎麦屋)に行ってきました
外見は「いかにも老舗」という感が漂う古めかしい造りですが、店内はモダンな雰囲気に改装されていて清潔感溢れます。ちなみにこのお店、創業安政6年(1860年)で、森鴎外の作品にも登場し、歌人や文豪に愛された名店としても知られているらしいです。
注文したのは、「せいろ」(630 JPY)×2。ツユは辛口のよくできたツユと思いましたが、ソバが好みじゃありませんでしたね。季節的に時季が悪かったからかもしれませんが、鮮烈さというか、のど越しがいまいちと思いました。コシはあるんですが、ボソボソ感があってコンキチの口にはちょっと合わなかったかな。

あと、このお店では、お茶(水も)がでてこないので気をつけましょう。


閑話休題


また

Redox Economy in Organic Synthesis
Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 2854-2867.

のメモの続きです。

Biomimetic Approaches

タキソールの生合成↓


シトクロム P450依存性酵素によって、taxadieneの8つの炭素が直線的に酸化されタキソールへと導かれる。

erythronolide Bの生合成↓

propionyl CoAと6分子のmethylmalonyl CoAが7箇所の還元を伴いながら炭素-炭素結合を構築し、適切な立体化学と酸化状態を整え、6-deoxyerythronolide Bを与える。最後は、シトクロム P450依存性酵素によるヒドロキシル化によりC-6位が立体特異的に酸化されerythronolide Bが得られる。

上記2例が示すように、天然が天然物を造り出す際、そのレドックス•エコノミーはほぼ完璧に近いです。よって、バイオミメティックな全合成はレドックス•エコノミカルであるべきといいます。

で、近年のバイオミメティック全合成の例(allosecurinineのバイオミメティック全合成)です↓


Tetrahedron: Asymmetry 2003, 14 2021-2032.
J. Org. Chem. 2008, 73, 7657-7662.


合成中間体のmenisdaurilide (中段左から2番目)は、生物発生の中間体であると推測されていて、安価なキノン誘導体を出発物質としている。menisdaurilide以降はレドックス•オペレーションを必要とせず、効率的な合成法。

salinosporamide Aの合成。高い酸素含有量、切れ目のない5つの不斉中心(うち2つは四級)、不安定なβ:-ラクトンがその合成をチャレンジングなものにしています↓


J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 8298-8299.


2つの四級不斉中心の形成に着目した合成法。5つの骨格形成反応と、7つのレドックス•オペレーション、9つの保護-脱保護のステップを含む。

天然はもっともっと直接的にsalinosporamideや関連構造を生成するようだということで、こんな生物発生説が提案されているそうです(Org. Lett. 2007, 9, 2143-2146.)↓


で、これをガイドラインとして達成されたバイオミメティック合成がこれ↓


酸化状態を調整するための酸化工程は1工程のみ。保護-脱保護は3工程のみ。非常に直接的な合成法です。

次の例はglabrescol。提案されている生合成経路はこれ↓


で、Biogenesis-inspired synthesis↓


Tetrahedron Lett. 1995, 36, 8741-8744,
J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 9328-9329.

酸化工程が2ステップのみ。

で、biogenesisを志向しない例↓



J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 7124-7125.
Tetrahedron Lett. 1995, 36, 9465-9468.

2つの還元ステップと3つの酸化ステップを要し、上記スキームと較べて冗長な合成法となります。


バイオミメティック合成はハイレベルなレドックス•エコノミーの具現化に資するというメモでした。


つづく.....

2009年8月10日月曜日

裁判員制度ですか

裁判員制度が始まりましたね。

で、世間のメディアの論調としては、裁判員制度に対して反対する声が多いような気がします。

a) 曰く、裁判官の責務を国民(一般市民)に押し付けている
b) 曰く、誤判は避けられない
c) 曰く、時期尚早
d) 曰く、迷惑な制度だ
e) 曰く、心理的負担が大きい
f) 曰く、仕事を休まなければならず、迷惑
etc.

とまあ、裁判員制度導入に対する反対意見は枚挙が尽きないような報道がなされている気がします。


で、コンキチの感想↓

a) 曰く、裁判官の責務を国民(一般市民)に押し付けている
→発想の転換をしてみよう。裁判官に判決を押し付けるということは、国民(一般市民)が裁判官に、罪人と疑われている人間を裁くという行為をアウトソースしているということだと思う。仮に裁判で被告人が死刑の判決を受け、その刑が執行されたとすると、裁判官が実行犯で、我々は殺人教唆をしているのに近しいのではないだろうか?「押し付けられる」という発想はいささか傲慢なのではないだろうか?

b) 曰く、誤判は避けられない
→過去に冤罪はなかったのですか?っていうか、完璧な制度(誤判セロ)は理想だろうが、限りなく実現不可能。裁判員制度は一審だけなのだし、白か黒かといった文系的稚拙な二元論は止めて欲しいな。

c) 曰く、時期尚早
→反対派の定番の台詞。あと、議論が尽くされていないとかも同義。機が熟した時期も、議論が尽くされることも永遠にこないでしょう。

d) 曰く、迷惑な制度だ
→ある意味、最も好感が持てる反論です。自分のこころに率直でよろしい。

e) 曰く、心理的負担が大きい
→まあ、心理的負担は多かれ少なかれかかるでしょうね。ただ、ロジカルに考えて結論を出せば耐えられないほどの負担ではないのではないかと思いますが。

f) 曰く、仕事を休まなければならず、迷惑
→あなたはそこまで仕事熱心なのですか?


まあ、もう制度は導入されているんだから、どうすればより良い運用が可能かという建設的な議論をお願いしたいものですな。だって、制度導入によるメリットだってあるでしょうに。個人的に裁判で最もやっちゃいけないのは冤罪だと思います。これだけはやっちゃいけない。真の犯人を無罪にしてしまうより段違いにやってはいけないことと思います。コンキチは重大事件における冤罪の防止の一助に裁判員制度はある程度有効なのではないかと考えています。

っていうか文系の頭でっかち(の裁判官)だけじゃなくて、ロジカルシンクのできる(理系)人材にも裁判にコミットさせることに意義があると思います。

証拠が隠滅(捏造)されたり、大昔の確度の低いDNA鑑定を盲信する人間(っていうか確信犯?)によって死刑宣告されたら、自分は発狂するね。そういったプロセスを評価することに関して、裁判員制度は、これまでの制度より優れているとコンキチ思うのです。

2009年8月9日日曜日

堕ちた偶像

夏休みモードのコンキチです。

のりピーが逮捕されましたね。人生を切り売りする職業に就業している人って、多かれ少なかれヤクザだななんて改めて思いました。通常の神経の持ち主じゃならないからね。

芸能人、政治家、宗教家

自分の子供がこういった職業に就かないよう教育していきたいと思う二流大出のなんちゃって研究員なのです。

2009年8月2日日曜日

Framework of Redox Economy (4)

Redox Economy in Organic Synthesis
Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 2854-2867.

のメモの続きです。


Liner Increase/Decrease in Oxidation Level

酸化レベルが行き過ぎると、早晩、その調整をしなければならなくなり、ステップ数が増えます。これを避けるためには、炭素原子の酸化レベルのみを望みの酸化レベルへと、過不足なく、段階的に徐々に到達させることが有効だそうです。さらに、官能基の保護を削減するためには、酸化をできるだけ後ろにもってくるのが良いそうです。

で、スピロヒドロキシイミダゾリンの合成を例に挙げ↓



Heterocycles 2006, 70, 557-570.




Heterocycles 2007, 74, 999-1008.



Angew. Chem. 2008, 120, 3637-3639.


上段のスキームでは、出発物質のイミダゾリノンの酸化レベルを下げなければならないんだけれど、そのためにはZ基による保護-脱保護が必要となる。
中段のスキームでも、トシル基による保護が必要となり、それに係るオペレーション(3つも)が必要となる。
下段のスキームは、axinellamineの合成に使われていて、イミダゾリン環の酸化レベルを低く抑えつつステップ数をこなし、目的物に達する僅か3ステップ前に酸化しているそうです(ちなみにAg(II)-picolinateはoveroxidatioを引き起こさず、保護の必要ないとか)。

酸化ステップを後に配置した方がよいとう例↓


Total synthesis of viroallosecurinine


骨格をあらかた構築した後に酸化工程を入れる、最後に閉環させる合成法。


Total synthesis of allosecurinine


method-orientedな合成ルート。refunctionalizationを繰り返してビニルケトンを合成し、最後は、RCM、ピペリジン環のトラディッショナルな閉環。

前者はエンイン-メタセシスで一気に複雑な構造を構築し、その後適切な酸化状態へと導いている。後者は、対照的にレドックスシーケンスを繰り返すアプローチ。低レドックスエコノミーなアプローチはその価値を減じているという例ですね。

つづく...

「真実とは何か?」なんていうこと

先日、COSTCOに行ってきました。で、戦利品です↓

久保田 千寿 1.8L ¥2,978 JPY
呑んでみた感想↓
ca. 5℃だと、淡麗、fruity、苦、水をイメージさせる淡麗さで☆☆☆。
もう少し温度が上がると、香りが少し経ち、bodyと酸味が増すとともに生臭さを感る。かな。

あと、もう一つの戦利品ね↓





スターバックス フレンチロースト ¥2,628 JPY

1.13 kg入りでかなりデカいです。

それにつけても、戦利品にはそこそこ満足しているものの、超混みでしたね。しかも、会員じゃないと入店できないし(カミさんが事前に入会していた。ちなみに有料)。帰りにはレシート見せなきゃいけないし。コンキチはもう行くことはないかと思います。車運転してる時間とか混雑に巻き込まれることを考えたら、ネット通販ですませた方が全然便利だな、自分は。


閑話休題


最近、とある(B級)グルメ漫画にはまってます。具体的には「ラーメン発見伝」という漫画で、けっこうマニアック系な漫画かと思います。


余談ですが、コンキチはグルメ漫画が好きで、

美味しんぼ (全102巻コンプリート)
ソムリエ (コンプリート)
ソムリエール (既刊全巻GET)
夏子の酒 (コンプリート)
BAR レモンハート (既刊全巻GET)

っていう感じです。

まあ、グルメ本(漫画)が少し好きなだけで、食に関する専門知識がある訳でもなく、常人よりも優れた味覚(嗅覚)を持っているわけではありませんが、極力無作為に他人の意見に流されないように気をつけれはいるつもりです。

で、コンキチが新たに蒐集しはじめた「ラーメン発見伝」は純粋なラーメン漫画ですが、その作中で語られる言葉には「真理」的なものがあるよいうに感じました。しかも、食材をラーメンに特化させているためかグルメ漫画の巨人「美味しんぼ」よりもツッコミがDEEPで、安っぽい左翼思想もなく、鋭い洞察もあるとけっこうコンキチは評価しています(勿論、100%全てを評価しているわけではなく、コンキチの考えと相反することもある)。

ということで、コンキチが「ラーメン発見伝」の作中でピックアップした「真理」的なものを、座右の銘としてメモしていこうかと思います。

第一弾



客はラーメンを食ってるんじゃない!!
情報を食ってるんだ!



美味しんぼに例えると、商社勤めの傍ら独立を目指し、夜ラーメン屋台を引く味覚鋭敏な主人公(藤本浩平)に対して、海原雄山的存在である繁盛ラーメン店店主である芹沢達也の台詞です。

コンキチはこの台詞にもの凄くシンパシー感じました。

以前コンキチは香料会社で働いていたんですが、その会社の同僚達の感性は、「愚鈍」の一言。飲み会と言えば、スーパードライのトリビーという体たらく。山葵は醤油に溶かしちゃうし、長期熟成の紹興酒を砂糖いれてあつあつで飲もうとしたりと、味覚以前に何も考えてないんだよね。職業柄感性が重要と思うんだけど、笑っちゃうくらい何も考えてない。

で、そういう味の分かってない人間は、極論すれば何食ってても一緒なんだね。典型的なのが、タバコすいながら飯を食って、うまいの不味いのと言う輩。っていうか、ヤニと一緒に料理を食う時点で味覚音痴確定でしょ。完璧、情報に踊らされてるバカですね。ヤニと一緒に飯くって旨い訳ないだろ!!!!!

まあ、食い物に限ったわけじゃなく、世の中には、本当は何も解かってないのに、分かった口ぶりでいっちょまえに自分は解ってるんだよ的口ぶりな輩が数多く存在するように思います(あと、森永卓郎や多くの政治家のような確信犯もいますね)。そうならないように自らを戒めていきたいという感じです。

今回の「客はラーメンを食ってるんじゃない!!情報を食ってるんだ」という「真理」は、大衆は真実ではなく、耳当たりのいいフレーズを盲信したがるというふうに換言できると思うのです。

折しも、選挙戦が刻々と近づいてきつつある今日この頃、そういった事に注意して物事を判断していきたいものです(といっても、選択肢は限定。両方ともダメダメ。っていうか、全ての政治家は人が悪いっていうか、少なくとも我が国でまともな人間は好んで政治家にはならないと思う)。

あと、今回の座右の銘は「ラーメン発見伝 1巻」に書いてあります↓