とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Saturday, April 4, 2009

就活STP

ども、マーケティング、スーパー素人級のコンキチです。マーケティングのフレームワークにSTP (Segmentation, Targeting, Positioning)というのがあります。これって就職活動に応用可能と思います。何故なら、就職活動とは、自身を企業に売り込むことに他ならないから。

S (Segmentation)
「産業•業界」「職種」を分類する。

T (Targeting)
「産業•業界」と「職種」の組み合わせを選択する。

P (Positioning)
ターゲッティングした「産業•業界」-「職種」に適した能力を身につける。


で、STPベースで就職活動を行う場合、いつから潜在的就職活動は始まっているのでしょうか?

1stステップは理系と文系を選択するときかなと思います。世の中には、所謂「理系」でないとなれない職業が沢山あります(我が国で文系っぽい職種の給料が理系っぽい職種の給料よりも高いという現実とは別として)。

例えば、営業とか銀行員とか小売業とかそ教師とか俳優とか作家とかサービス業とかは文理の別を問わずなれる可能性が高いと思う。しかしながら、自然科学系の研究員とか医者とか薬剤師とかエンジニアとか建築師とか理系を選択して実際に理系の大学(学部)を出ないとなることは(わが国では)ほぼ不可能です(多分)。

なので、高校の文理選択の際は、「理系」を選択することをおすすめしますね、コンキチは。でないと(未熟な)高校生というをはやい段階でT (Targeting)できる範囲をいたずらに狭めてしまいます。別に、理系だからと言って、理系チックな職業を強制されるわけではないのだから。


では次に就活におけるSTPについて考えてみます。まず、S (Segmentation)は現実としてある産業、業界、職業をしっかり把握することが重要でしょう。例えば、東証では業種を33のセクターに分類しているので、まずはそれを参考にしてみるのが良いかと思います。しかしながら、盲信してはいけません。コンキチの専門はざっくり言って「化学」です。で、東証の33業種の中には「化学」というセクターがあります。だからといって(通常想定される)就職先が「化学」セクターに限定されるわけではありません。有機化学を専攻してきたコンキチの(通常想定される)就職先には。「化学」セクター以外にも「医薬品」セクター(コンキチは指導教官から当時の山◯内製薬を紹介されたこがある)や「食品」セクター(大手は事業ポートフォリオが広範に渡っている)も対象になり得ます。あと、東レや帝人などは「繊維製品」セクターに分類されますが、就職対象となります。逆にユニチャームは「化学」セクターに分類されていますがはっきりいって畑違いです。また、香料会社も「化学」セクターに属していますが、半分「食品」みたいなところもあります(所謂総合香料メーカーは、合成香料、フレーバー(食品香料)、フレグランンス(香粧品香料)の3つの事業分野からなり、そのウェイトはフレーバーが大きい)。まあ、当たり前かもしれませんが、愚直に業界研究するしかないということでしょうか。

次にT (Targeting)。昨年、「不動産業」セクターに属する会社から内定取消された学生の話題が世間の耳目を集めましたが、コンキチに言わせれば、マンションディベロッパーをターゲッテッィングする時点で終わってると思います。そもそも事業素養が悪すぎる(全ての不動産業の事業素養が悪いとは思っていません。あと、コンキチは門外漢なので、不動産業と建設業の違いがよく分からない)。じゃあ事業素養の良い会社を選べば万全かというとそうでもないと思う。まあ、倒産リスクはかなり減じると思いますが、必ずしも事業素養の良さと給料の多寡は比例しなし、業界内のヒエラルキー(競合企業同士の競争)により財務基盤•収益性•報酬は全然違います。それから、事業素養が良くても必要な専門性が大して無ければ、従業員の取り替えは容易に可能なわけで、使用者の優位性が高くなるでしょう(専門性が低いと低い給料に甘んじなければならない可能性が高まる)。要は、「事業素養の良い産業•業界」と「専門性の高い職種」のミックスが重要と思います。まあ、「自分のやりたい仕事を選ぶんだ」というのも良いでしょうが、最低限「貧すれば鈍する」にならないような職業選択をすべきだと思います。

最後にP (Positioning)です。対象の「産業•業界」-「職種」に必要なスキルを身につけるわけですが、分かり易い「産業•業界」-「職種」と分かりにくい「産業•業界」-「職種」があると思います。分かり易い例としては、医者、弁護士、弁理士、教師、会計士、税理士etc.といった資格がそのまま職業となるものは分かり易いですね。医者だったら医学部に入る。弁護士だったら法学部に入る(必須ではないが)。弁理士だったら理系の学部を出て弁理士事務所に入るとか。あと、理系の仕事は比較的分かり易いと思いますね。特にコンキチの(一応)専門の有機化学(有機合成)は、それを仕事にした場合、学生時代の経験が100%役に立ちます(っていうか基本的にやってることは一緒)。佐藤健太郎さんのブログでも、

即戦力、スーパールーキーなんてものがありうるのは、野球選手と合成屋くらいじゃないかと思います。
<引用終了>


と述べられているほどです。逆に自分の築いてきた専門性を外れてしまうとキツイかも知れません。で、文系系の仕事はどうかというと、公務員(理系もあるが)と小中学校の先生が分かり易いと思う。公務員の場合は、帝大(法学部)→国家I種、二流大学→地方上級。小中学校の先生は教育学部教員養成課程。これで決まりのような気がする。でも、それ以外はどうなのかさっぱり見当がつきません(コンキチが理系だから分かってないだけかもしれませんが)。そもそも、営業とか作家とか銀行員(金融工学のいらない)とかアナウンサーとか商社(営業?)とか小売業とかサービス業とか、就活時に優位なポジションを築くのが難しいと思うな。っていうか、何をもって優位となるのかシグナルを発するのが難しいと思う。ということは、偏差値の高い大学を卒業してシグナルを発信するしかないのかなというような気がする(作家やアナウンサーには有効ではないと思うが)。


とりあえずSummary
就活にSTPがよく機能するのは理系。但し、Segmentation-Targetingはより有利な職業選択をするという観点からはおしなべて有効だと思います。でも、一体どれくらいの人が戦略的STPを用いて就活するだろうか?ちなみに、コンキチは、新卒採用時、漠然とした成り行きに身を任せていました。Segmentation-Targetingは、理想的には大学入学時点で決定しておかないといけないわけで、大学(+大学院)はPositioningを確立する場だと思うんですが、実際はそうではなく、大学に入学した段階で限定的Segmentation-Targeting(文系→理系はほぼ不可能。理系間でも専門性の高い他領域へのコンバートは無理)とPositioningを並行して行っていくことになるのでしょう。そう考えるとミンツバーグのクラフテイングがしっくりくるような気もするけれど(ちなみにコンキチはミンツバーグは殆ど読んでいない)、Targetingだけは重要だと思います。昨今、格差(正規雇用-非正規雇用)社会(本当は世代間格差)が世間の耳目を集めていますが、正社員間でも大きな格差が存在しているんだよね。それは産業間格差であり、産業内格差であるんだけど、大手TV局がヒエラルキーの頂点に君臨しているせいか、その事実はあまり世間の周知するところには至っていないように思われます。で、産業間格差や産業内格差を知らずに職業選択することは危険であり、結果泣きをみるのは乙女チックとしかいいようがないと思います。で、そんな乙女チックさから卒業して、格差の罠を最小限に抑えるのに就活STPはそこそこ有効であるとは思います。

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