とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, June 20, 2010

ヨウ素とアンモニアを使った反応 (2)

文献を読んだ訳ではないんだけど、セミナーのメモです(なので、メモし間違っている可能性大)。

千葉大の東郷秀雄先生のレクチャーのメモです↓

単体ヨウ素とアンモニアを使った反応に関するプレゼンで、アルコール、アミン、塩化アルキル、アルデヒドをニトリルに誘導するという内容です。


Synlett 2005, 1456.


アルコールとヨウ素よの反応による-HXが律速段階。-2HXにより、アルデヒドが生成し、イミンの形成を経てニトリルへと酸化されます。1級、2級、3級アミンをニトリルのコンバート。


R-CH2NH2 → R-CN


Synlett 2006, 2633.; 特願2008-233460




Tetrahedron 2009, 65, 6257.


最初のSN2が律速。

それから、dodecanolやdodecylamineにハロゲンソースを作用させて対応するニトリルを合成しようとこころみたところ、NBS, NCSではNo Reactionで、DIH, NISで反応が進行したとのこと(DIH > NIS)。このことから、この反応はヨウ素特有の反応であることが示唆されます(Synlett 2007, 407.; Tetrahedron 2007, 63, 8264.)。

あと、NH3 aq.中、DIH (0.6 eq.)を作用させることで、RCHO → RCNへの変換が可能(I2だと1.2 eq.)。ところで、DIHはこんな構造の化合物↓


2 eq.のI2に相当し、昇華性無し(J. Org. Chem. 1965, 30, 1101.)。


同様な手法で芳香環にシアノ基を導入できます↓


特願2010-035162


また、アルデヒドにジアミンやアミノアルコールを作用させ、I2 or DIHで処理すると、イミダゾリンやオキサゾリンが得られます(Synthesis 2009, 2329.)。

NI3の懸念さえ完全に払拭できれば、非常に魅力的な反応と思いました。

メモは以上です。

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