とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Sunday, June 13, 2010

100% C-atom economy Kumada Coupling

こんな文献を読んでみました↓

Biaryl Construction through Kumada Coupling with Diaryl Sulfates as One-by-One Electrophiles under Mild Conditions
Org. Lett., 2010, 12, 396-399.

熊田カップリングの話です。ところで、熊田-玉尾-Corriuカップリングは有機金属試薬の中で最もアクセスが容易なGrignard試薬を用いる反応なので、コンキチは個人的に注目しています。

で、本論文はGrignard試薬とのカップリング•パートナーにDiaryl sulfateを用いることで、100% C-atom economyを実現するとともに、廃棄物もMgBr2とMgSO4しかでないという環境調和型の反応に仕上がっています。


Ar-O-SO2-O-Ar + 2 Ar'MgBr → 2 Ar-Ar'
conditions: NiCl2(PCy3)2/PCy3, Et2O, rt. (or THF, 70℃), 23 examples


ちなみにこの反応、中間体としてAr-O-SO2-O-MgBrの生成がESI-MSから確認されています。

ちなみに、Diaryl sulfateは、対応するフェノールとN,N'-sulfuryldiimidazoleにCs2CO3を作用させ、THF, refluxで調製可能です(11 examples, 65-97.5% yield)。

ところで、Diaryl sulfateの性質が気になることろですが、Dialkyl sulfateとは違って、非常に安定で(基本的に)毒性も無く、室温で長期保存可能な物質だそうです。

あと、鈴木-宮浦カップリングと合わせて、こんなことができます↓

最近、めっきりGrignard試薬を調製しなくなりましたが、機会があれば試してみたい反応かなと思います。

Labels:

0 Comments:

Post a Comment

<< Home