とある化学の超ガテン系

実験嫌いの実験化学者が綴る企業の研究員の日常 (このブログはMac OS Xに最適化されています)




Monday, November 23, 2009

JR東:コングロマリット・プレミアムの真実 (4)

JR東日本の多角化戦略のメモの続きです。で、今回は食品(外食)ビジネスです。

ちなみに、JR東の食費事業を運営しているのは以下の3社です↓

a) 日本レストランエンタプライズ (NRE)
事業内容は、弁当・軽食の製造販売、「サンディーヌエクスプレス」など飲食店435店舗の運営。売上高: 647億円。

b) ジェーアール東日本フードビジネス (JEFB)
事業内容は、弁当・軽食の製造販売、「ベッカーズ」など飲食店214店舗の運営。売上高: 246億円。

c) JR東日本ウォータービジネス
事業内容は、自動販売機の運営、飲料の商品開発。売上高: 400億円。

3社の売上高の合計は、1,293億円。これはケンタッキーに次いで国内8位の売上高です。


順位
社名
主力業態
売上高 (億円)
1
日本マクドナルドHDマクドナルド
5,183
2
すかいらーくガスト
2,673
3
日清医療食品給食
1,665
4
プレナスほっともっと
1,514
5
ゼンショーすき家
1,403
6
モンテローザ居酒屋白木屋
1,344
7
日本ケンタッキー・フライドチキンケンタッキー
1,314
8
JR東日本グループ
1,293
9
ダスキンミスタードーナツ
1,237
10
レインズインターナショナル牛角
1,151
11
本家かまどや本家かまどや
1,114
12
吉野家HD吉野家
1,029
13
セブン&アイ・フードシステムズデニーズ
1,021
14
ドトールコーヒードトールコーヒーショップ
999
15
モスフードサービスモスバーガー
980


はっきり言って、JR東の食品事業は片手間でやってるようなもんでしょう。それなのに、業界8位ですよ。凄いです。

で、この凄さを支えているのは、店舗がエキナカという一等地に存在しているという一点に尽きるでしょう。

例えば、「さぬきうどんNREめりけんや (NRE)」、「らーめん粋家 (NRE)」、「駅そばあじさい茶屋 (NRE)」、「そば・うどん あずみ (JEFB)」といった激マズ飲食店を経営していますが、そのどうしようもない不味さとは裏腹にかなりの集客力があります。それは、電車の乗り換えの合間に短時間に食事を済ませたいという味よりもスピード重視の時間に追われたサラリーマンをターゲッティングしているからでしょう。こん場合、エキナカという立地がクリティカルです。なので、ファーストフード店を配置しているのもこういった戦略上当然といえるでしょう。

ただ激マズショップだけだとさすがに問題があるので、「ほんのり屋 (JEFB)」、「駅弁 (NRE)」や他社との提携などにより、ミドルクラスのショップも配置します。

そしてJR東の凄いところは、「小売り」と同じように、駅構内で囲い込んだあと、アトレやルミネで囲いこうという多重囲い込み戦略を水平展開しているところです。個人的には、飲食ビジネスにとって、特にアトレが有効に機能しているのではないかと考えています。というのも、アトレは小型な上、飲食店比率が高いと思うのですが、これは、改札後の飲食店へのアクセスを容易にし、駅構内で取り逃がした飲食したい潜在顧客に駅構内とは違った価値を提供しようという気持ちでいっぱいだからではないかと思います。ちなみに、アトレの飲食テナントはけっこうオシャレなお店が入ってると思います。あきらかに、駅構内とは異なる顧客層をターゲッティングしていると思います。

それからJR東日本ウォータービジネスも、駅構内という好立地を強力な武器にして、複数の飲料メーカーの人気商品(売れ筋商品)を混在させた自販機を導入するという、顧客の立場からすれば至極当然なこと、を実施し、成果を挙げているといいます(08年度の自販機売上高は05年度の4割増)。


JR東って、鉄道業じゃなくて、集客業なんじゃないの?なんて思う二流大出のなんちゃって研究員なのでした。


まだ、つづく.....

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